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2008.06.28

夏越の祓・「水無月」の食べ比べ@デパ地下和菓子

こんにちは平岩理緒です。

こんにちは。平岩理緒です。
6月の別名を「水無月」と言いますね。
梅雨時で、雨がよく降るのに「水無月」?と不思議な気がしますが、よく考えてみれば、昔は旧暦なので、今で言う7月頃のイメージなのですね。
梅雨が明けて水が涸れてなくなる月、という意味など、由来には諸説ありますが、現在の新暦では、「梅雨で天の水がなくなる月」といった解釈もあるそうです。

そんな「水無月」の名前がついた和菓子も、この季節ならではの楽しみです。

ちょうど一年の折り返しとなる6月30日。一年の終わりを大晦日と言うように、この日は「晦日」と言われます。
この日、京都では「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事が行われますが、それにちなんだお菓子です。

Minaduki_toraya

こちらは、とらやの「水無月」と、「白水無月」です。
「白水無月」は白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に切ってあります。
上にのった小豆は、赤い色が邪気を祓うと信じられているため、悪魔祓いの意味があります。三角の形は、暑気を払う氷を表していると言われます。

土台は小麦粉と新粉の外郎製。
黒い「水無月」の方には、白下糖、中双糖が入っていて、黒蜜を思わせるコクのある風味です。
後に、他のお店と比較して総括してみると、外郎生地部分に厚みがあり、小豆層の厚さが、その1/3程度でしょうか。薄めに覆われた感じです。
餡は、ほどよい粒々感が残り、全体に上品な印象があります。

取り扱い販売店は、デパ地下だと、三越日本橋本店、日本橋高島屋、大丸東京、西武池袋本店、伊勢丹新宿本店、渋谷東急東横店、玉川高島屋S.C.、横浜そごうにて、6月25~30日までの限定です。

「夏越の祓」は、別名「水無月祓(みなづきばらえ)」と呼ばれ、穢れを祓い清め、夏の疫病や水の災厄を避けることを願う神事です。
無病息災を祈願しながら、大きな茅(ち)の輪をくぐる風習や、水辺に斎串(いぐし)を立てて、祝詞(のりと)をとなえ、身についた穢れを移した人形(ひとがた)を水に流す風習があります。

Minaduki_sentaro

銀座三越や池袋東武で買える「仙太郎」は、約1ヶ月前ほどから「水無月」が出ていて、今年、私が初めていただいたのは、こちらでした。白と黒の2種類があります。

もともと、旧暦6月1日は、氷室(ひむろ)の節句といって、宮中では、氷室の氷を食べるならわしがありました。

「仙太郎」の丹波工場の裏山には、謡曲「神吉の氷室」の舞台となった氷室の跡地があるそうです。
冬の間にできた氷を、天然の氷室におさめ、枯草や雑木、わらなどで覆い、夏まで保存していました。この氷を、夏の健康のために、ひとかけら食したとのこと。

清少納言の随筆『枕草子』にも、「あてなるもの」(高貴なもの)として、「削り氷(ひ)にあまづら入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる」とあげられているように、当時の上流階級にとっても、氷は、滅多に口にできない、贅沢な嗜好品だったのでしょうね。

いずれにしても、庶民にとっては、大変な貴重品でした。
やがて、京都の町民の間では、氷に見立てた外郎の上に小豆をのせた三角形の菓子が生まれ、この時期に食べるようになったと言われます。

ちなみに「仙太郎」では、この氷室の名水を使って餡を晒し、炊いているそうです。
餡に小豆の香りや野性味があり、小豆の粒々もかなり大きい。力強さが感じられる餡で、量もたっぷり多めにのっている気がします。

Minaduki_yositomi

西武池袋本店で購入した「俵屋吉冨」のものは、2種類×2個の4個入りセットでした。
箱を開けると、あら、三角形を2つ組にして、四角い形にして収めているのですね。4人ご家族にちょうどよさそう。
吉冨さんの餡は、昔ながらの伝統を大事に、甘さをきちんと出している感じ。
そのせいもあるのでしょうか。豆の、つやつやと黒光りした照りが、とてもあざやかです。

Minaduki_yositomi2

珍しかったのは、先日、九州に行った折、博多・天神の三越で出会った「筑前菓匠 一ひら」の「水無月」。
こちらは、博多らしい素材や伝統菓子をベースに、少し現代風なアレンジも感じさせる和菓子屋さん。パッケージなどもちょっとしたお土産にいい雰囲気なので、ちょっといつもと違う博多土産をという時におすすめです。

Minaduki_hitohira

まず、三角形ではなく、全体に四角い形をしています。
でも、よく見ると、拍子木形に2本、土台が白外郎で上に小豆ののったスタンダードタイプと、土台が黒外郎で上に金時豆ののったタイプとを寄せて、笹の葉の細い紐でくくってあるのです。

Minaduki_hitohira_cut

また、豆を寄せている寒天の層にかなり厚みがあって、透明の部分がキラキラとしています。かのこの寒天寄せといった感じです。
うーん、こういう「水無月」は、私も初めて見ました!

もっちりした外郎に、小豆はもちろん美味しいのですが、ふっくらとやわらかな大粒の金時豆をのせた黒外郎側も、とても美味しかったです。
1個で2つ?いや、4つの味や食感が楽しめる、楽しいアレンジ版「水無月」ですね。

これから本格的となる暑気払いに、「水無月」をいただいて、夏も元気に過ごせるよう、祈願したいですね。

平岩理緒 2008.06.28 デパ地下スイーツ | | コメント (0) | トラックバック (0)


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